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【テクニカル分析】移動平均線(MA)

作成日:2025-09-30 更新日:2025-09-30

移動平均線とは?

移動平均線(Moving Average、MA)は、テクニカル分析の中で最も基本的かつ広く使われている指標の一つです。過去の一定期間における価格の平均値を線でつないだもので、価格のトレンド(方向性)を視覚的に把握するのに役立ちます。

価格チャートは日々激しく上下動しますが、移動平均線を使うことで、その「ノイズ」を取り除き、全体的な流れを掴むことができます。まるで、荒れた海の表面ではなく、その下を流れる潮流を見るようなものです。

移動平均線の種類

移動平均線には主に2つのタイプがあります:

単純移動平均線(SMA: Simple Moving Average) 最もシンプルな移動平均線で、指定した期間の終値を単純に平均したものです。例えば、20日SMAなら、過去20日間の終値を合計して20で割った値になります。

指数平滑移動平均線(EMA: Exponential Moving Average) 直近の価格により大きな比重を置いて計算する移動平均線です。SMAよりも価格の変化に素早く反応するため、短期トレードでよく使われます。

よく使われる期間設定

移動平均線の期間設定には、トレーダーの間で一般的に使われる「定番」があります:

短期: 5日、10日、20日、25日MA デイトレードやスイングトレードで使用。価格に敏感に反応し、短期的なトレンド転換を捉えやすい。

中期: 50日、75日MA 中期的なトレンドを判断するのに適しています。多くのトレーダーが注目するため、サポート・レジスタンスラインとして機能することもあります。

長期: 100日、200日MA 長期的なトレンドを示します。特に200日MAは「相場の健康診断」とも呼ばれ、これを上回っているか下回っているかで強気相場か弱気相場かを判断する目安になります。

実際の使い方

1. トレンドの方向性を確認する

最もシンプルな使い方は、移動平均線の傾きを見ることです。

  • 上向き: 上昇トレンド(買いのチャンス)
  • 下向き: 下降トレンド(売りのチャンス)
  • 横ばい: レンジ相場(様子見)

また、現在の価格が移動平均線より上にあるか下にあるかも重要です。価格がMAより上にあれば強気、下にあれば弱気と判断できます。

2. ゴールデンクロスとデッドクロス

複数の移動平均線を組み合わせることで、より強力なシグナルが得られます。

ゴールデンクロス(買いシグナル) 短期MAが長期MAを下から上に突き抜けること。例えば、50日MAが200日MAを上抜けすると、強い上昇トレンドの始まりを示唆します。

デッドクロス(売りシグナル) 短期MAが長期MAを上から下に突き抜けること。下降トレンドへの転換を示唆します。

仮想通貨の場合、ボラティリティが高いため、だましのシグナルも多くなります。そのため、他の指標と組み合わせて確認することが重要です。

3. サポート・レジスタンスラインとして活用

移動平均線は、価格の支持線(サポート)や抵抗線(レジスタンス)としても機能します。

上昇トレンド中、価格が一時的に下落しても、移動平均線付近で反発して再び上昇することがよくあります。これは多くのトレーダーが「この辺りで買いたい」と考えているためです。

特に50日MAや200日MAは、多くのトレーダーが注目しているため、強力なサポート・レジスタンスとして機能しやすい傾向があります。

4. 実践的な設定例

初心者向け設定:

  • 20日SMAと50日SMAの2本
  • シンプルで分かりやすく、中期的なトレンドを把握できる

デイトレード向け設定:

  • 5日EMA、20日EMA、50日EMA
  • 素早い反応が必要な短期トレードに適している

長期投資向け設定:

  • 50日SMA、100日SMA、200日SMA
  • 大きなトレンドを捉え、長期的な投資判断に役立つ

移動平均線を使う際の注意点

移動平均線は非常に便利なツールですが、万能ではありません。以下の点に注意しましょう。

遅行指標である: 移動平均線は過去の価格から計算されるため、実際の価格変動より遅れてシグナルが出ます。トレンド転換の初期段階を捉えるのは難しいかもしれません。

レンジ相場では機能しにくい: 価格が一定の範囲内で上下動するレンジ相場では、だましのシグナルが多発します。トレンドが明確な時に最も効果を発揮します。

他の指標と組み合わせる: RSI、MACD、出来高などの他の指標と併用することで、より精度の高い判断ができます。

仮想通貨特有の注意点: 仮想通貨市場は24時間365日動いており、株式市場よりもボラティリティが高いです。そのため、だましのシグナルも多くなります。必ず他の要因も考慮し、リスク管理を徹底しましょう。

まとめ

移動平均線は、テクニカル分析の入門として最適なツールです。トレンドの方向性を視覚的に把握でき、売買のタイミングを判断する助けになります。

まずは2〜3本の移動平均線をチャートに表示させて、価格との関係性を観察することから始めてみましょう。実際のチャートで練習を重ねることで、移動平均線の「クセ」が分かってきます。

ただし、移動平均線だけに頼るのではなく、ファンダメンタルズ分析や他のテクニカル指標も併用し、総合的な判断を心がけることが成功への近道です。