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Crypto Eight
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Crypto Eight
作成日:2025-10-02 更新日:2025-10-02
ビットコイン(BTC)は過去数日間で堅調な上昇を見せており、現在約11.18万ドル付近で取引されている。過去24時間で2.2%上昇し、24時間の取引高は382.6億ドルに達するなど、活発な売買が続いている。
ただし、8月14日に記録した史上最高値の12.4万ドルからは約9.9%下落した水準にあり、市場は重要な局面を迎えている。
市場参加者が現在最も注目しているのが、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)先物市場に開いた価格の窓だ。
9月29日、米国の先物市場が週末を挟んで再開した際、11万ドルから11万1,335ドルの間に価格ギャップ(窓)が発生した。これは金曜日の市場終了時と日曜日の再開時の価格差によって生じたもので、週末の取引時間外に価格が大きく動いたことを示している。

CME窓は仮想通貨トレーダーの間で広く知られた現象で、**歴史的に高い確率で「埋められる」**傾向がある。つまり、価格がいずれその窓の水準まで戻ってくる可能性が高いとされている。
著名アナリストのDaan Crypto Trades氏は、「このような窓が開くのは久しぶりだ。もしこの窓が素早く埋まれば、短期的な価格構造は非常に弱く見えるだろう」と警告している。特に11万ドルを下回る動きは深刻なマイナス要因になると指摘している。
短期的なリスクがある一方で、オンチェーンデータは市場の根本的な健全性を示している。
CryptoQuantの貢献者XWIN Research Japanによると、MVRV(Market Value to Realized Value)レシオは2.0付近で推移しており、これはパニック売りでも過度な熱狂でもない健全な水準を示している。
また、長期保有者は大量に売却しておらず、これが供給を引き締め、価格の安定性をサポートしている。つまり、短期的にはCME窓によるリスクがあるものの、より広い市場サイクルは健全な状態を保っているといえる。
CoinGlassのデータによると、ビットコイン先物の取引高は113%増加して567億ドルに達し、建玉は約1.6%増加して787億ドルとなっている。これは短期的な取引が活発化していることを示しているが、大規模なレバレッジの急増は見られていない。
10月は歴史的にビットコインにとって好調な月として知られ、「Uptober(アップトーバー)」という愛称で呼ばれている。過去のデータでは、10月の平均リターンは22%と、年間で2番目に良いパフォーマンスを示す月となっている。
しかし、11万ドル付近のCME窓の存在が短期的な下落圧力として意識されており、この窓を埋める動きが先に来るのか、それとも上昇トレンドが継続するのかが、今後の展開を占う重要なポイントとなりそうだ。
トレーダーは11万ドルのサポートレベルと、窓を埋める動きに注目しながら、慎重に市場を見守る必要がありそうだ。