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【テクニカル分析】ダブルトップ・ダブルボトム

作成日:2025-10-01 更新日:2025-10-01

テクニカル分析:ダブルトップ・ダブルボトムで相場の転換点を見極める

仮想通貨市場では、価格が一方向に動き続けることはありません。上昇トレンドが終わり下降トレンドへ、あるいはその逆へと転換する際、チャート上には特徴的なパターンが現れます。その代表的なものが「ダブルトップ」と「ダブルボトム」です。

この記事では、トレンド転換を示す重要なシグナルであるダブルトップ・ダブルボトムの見方と実践的な使い方を解説します。


ダブルトップとは?

ダブルトップ(二番天井) は、上昇トレンドの終わりを示す反転パターンです。アルファベットの「M」の形に似ていることから、Mトップとも呼ばれます。

形成プロセス

  1. 第一の天井形成:価格が上昇し、高値①を付けた後に下落
  2. 押し目形成:サポートライン付近まで下がり、ネックラインを形成
  3. 第二の天井形成:再び上昇するが、高値①と同水準の高値②で再度下落
  4. ネックライン突破:ネックラインを下抜けると、トレンド転換のシグナル完成

ダブルトップの特徴

  • 2回目の高値で買い圧力が弱まり、売り圧力が強まる
  • 高値①と高値②はほぼ同じ水準(多少のずれは許容範囲)
  • ネックラインを明確に割り込むことで、パターンが確定
  • 下落目標は「ネックラインから高値までの値幅」をネックライン突破地点から下に測った位置

ダブルボトムとは?

ダブルボトム(二番底) は、下降トレンドの終わりを示す反転パターンです。アルファベットの「W」の形に似ていることから、Wボトムとも呼ばれます。

形成プロセス

  1. 第一の底形成:価格が下落し、安値①を付けた後に反発
  2. 戻り高値形成:レジスタンスライン付近まで上昇し、ネックラインを形成
  3. 第二の底形成:再び下落するが、安値①と同水準の安値②で再度反発
  4. ネックライン突破:ネックラインを上抜けると、トレンド転換のシグナル完成

ダブルボトムの特徴

  • 2回目の安値で売り圧力が弱まり、買い圧力が強まる
  • 安値①と安値②はほぼ同じ水準
  • ネックラインを明確に上抜けることで、パターンが確定
  • 上昇目標は「安値からネックラインまでの値幅」をネックライン突破地点から上に測った位置

実際の使い方

エントリーポイント

ダブルトップの場合

  • 保守的なエントリー:ネックラインを明確に下抜けた後、戻り売りを狙う
  • 積極的なエントリー:2回目の高値形成後、下落し始めた時点でショートポジション

ダブルボトムの場合

  • 保守的なエントリー:ネックラインを明確に上抜けた後、押し目買いを狙う
  • 積極的なエントリー:2回目の安値形成後、反発し始めた時点でロングポジション

利確目標の設定

測定方法

ダブルトップ:高値からネックラインまでの値幅 = 下落目標値幅

  • 例)高値50,000ドル、ネックライン45,000ドル → 値幅5,000ドル
  • 利確目標:45,000ドル - 5,000ドル = 40,000ドル

ダブルボトム:ネックラインから安値までの値幅 = 上昇目標値幅

  • 例)安値30,000ドル、ネックライン35,000ドル → 値幅5,000ドル
  • 利確目標:35,000ドル + 5,000ドル = 40,000ドル

損切りラインの設定

ダブルトップ:2回目の高値の少し上に設定

ダブルボトム:2回目の安値の少し下に設定

パターンが無効化された場合は、速やかに損切りすることが重要です。


精度を高めるポイント

1. 出来高(ボリューム)を確認

  • 1回目の高値・安値形成時は出来高が多い
  • 2回目の高値・安値形成時は出来高が減少する傾向
  • ネックライン突破時に出来高が増加すると、信頼性が向上

2. 時間軸を意識する

  • 長期足(日足、週足)で形成されるパターンほど信頼性が高い
  • 短期足では騙しも多いため、他の指標と併用する

3. 他のテクニカル指標と組み合わせる

  • RSI(相対力指数):ダブルトップ形成時に70以上、ダブルボトム形成時に30以下だと信頼性アップ
  • MACD:ダイバージェンス(逆行現象)が発生していると転換の可能性が高まる
  • 移動平均線:重要な移動平均線(200日線など)がネックライン付近にあると、サポート・レジスタンスとして機能しやすい

4. 市場環境を考慮

  • 強いトレンド相場では、ダブルトップ・ダブルボトムが形成されにくい
  • レンジ相場や、トレンドが成熟している局面で出現しやすい

よくある失敗パターンと対策

失敗例1:早すぎるエントリー

問題点:ネックライン突破を待たずにエントリーしてしまう

対策:ネックラインを明確に突破し、できればリテスト(戻り)を確認してからエントリーする

失敗例2:騙しに引っかかる

問題点:一時的にネックラインを突破したが、すぐに反転してしまう

対策

  • ローソク足の終値でネックライン突破を確認する
  • 出来高の増加を伴っているか確認する
  • 複数の時間足でパターンを確認する

失敗例3:損切りを設定しない

問題点:パターンが無効化されても損切りせず、大きな損失を被る

対策:エントリー時に必ず損切りラインを設定し、厳守する


まとめ

ダブルトップ・ダブルボトムは、トレンド転換を示す信頼性の高いチャートパターンです。

ダブルトップ(売りシグナル)

  • 上昇トレンドの終わりを示すM字型のパターン
  • ネックライン突破で下降トレンドへの転換を示唆

ダブルボトム(買いシグナル)

  • 下降トレンドの終わりを示すW字型のパターン
  • ネックライン突破で上昇トレンドへの転換を示唆

仮想通貨市場では値動きが激しいため、他のテクニカル指標や出来高と組み合わせて判断することで、より精度の高いトレードが可能になります。また、必ず損切りラインを設定し、リスク管理を徹底することが成功への鍵となります。

パターンを見つけたら、焦らずネックライン突破を確認してからエントリーする習慣を身につけましょう。