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Crypto Eight
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作成日:2025-10-01 更新日:2025-10-01
ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャー氏によって開発されたテクニカル分析指標です。価格の変動幅(ボラティリティ)を視覚的に捉えることができ、仮想通貨トレーダーの間で広く使われている手法の一つです。
この指標は、移動平均線を中心に、統計学的な標準偏差を用いて上下にバンド(帯)を描画します。価格の約95%がこのバンド内に収まるように設計されており、相場の過熱感や反転のタイミングを判断する手がかりとなります。
ボリンジャーバンドは3本のラインで構成されています。
ミドルバンド(中心線)
一般的に20日間の単純移動平均線(SMA)が使われます。価格のトレンドの方向性を示す基準線となります。
アッパーバンド(上限線)
ミドルバンドに標準偏差の2倍を加えたラインです。価格の上限目安となり、ここに達すると「買われすぎ」の可能性があります。
ロワーバンド(下限線)
ミドルバンドから標準偏差の2倍を引いたラインです。価格の下限目安となり、ここに達すると「売られすぎ」の可能性があります。
ボリンジャーバンドの特徴は、相場のボラティリティに応じてバンド幅が変化することです。
バンドの拡大(エクスパンション)
価格変動が激しくなると、バンド幅が広がります。これは市場参加者の意見が分かれ、トレンドが発生している状態を示します。大きな価格変動のチャンスである一方、リスクも高まっている状態です。
バンドの収縮(スクイーズ)
価格変動が小さくなると、バンド幅が狭まります。これは相場が静かで、次の大きな動きに向けたエネルギーを蓄えている状態です。スクイーズの後には、しばしば大きな価格変動が発生します。
価格がバンドの端に触れたときに、反対方向へのエントリーを狙う方法です。
買いシグナル
価格がロワーバンドに触れるか、下抜けした後に戻ってきたとき、買いのチャンスと判断します。ただし、下降トレンドが強い場合は機能しにくいため注意が必要です。
売りシグナル
価格がアッパーバンドに触れるか、上抜けした後に戻ってきたとき、売りのチャンスと判断します。上昇トレンドが強い場合は、バンドに沿って上昇を続けることもあります。
バンドの拡大とミドルバンドの傾きを確認し、トレンドに乗る方法です。
上昇トレンド時
価格がミドルバンドより上で推移し、アッパーバンドに沿って上昇している場合、強い上昇トレンドと判断できます。価格がミドルバンドまで押し戻されたタイミングで買いを検討します。
下降トレンド時
価格がミドルバンドより下で推移し、ロワーバンドに沿って下降している場合、強い下降トレンドと判断できます。価格がミドルバンドまで戻されたタイミングで売りを検討します。
バンドウォーク
強いトレンドが発生すると、価格がアッパーバンドまたはロワーバンドに沿って推移し続ける現象が起こります。これをバンドウォークと呼び、トレンドの強さを示す重要なサインです。この状態では、逆張りは避けるべきです。
スクイーズからのブレイクアウト
バンド幅が極端に狭くなった後、価格が急激に動き出すことがあります。この動きは新たなトレンドの始まりを示唆することが多く、ブレイクアウトの方向についていくことで利益を狙えます。
仮想通貨市場は24時間365日動いており、従来の株式市場よりもボラティリティが高い特徴があります。そのため、ボリンジャーバンドを使用する際には以下の点に注意しましょう。
まず、パラメータの調整が重要です。標準的な設定は20日・2σですが、仮想通貨の激しい値動きに対応するため、期間を短くしたり、標準偏差を3σに変更したりすることも検討できます。
また、ボリンジャーバンドだけで判断せず、RSIやMACDなどの他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高い分析が可能になります。
そして最も重要なのは、ボリンジャーバンドは統計的な指標であり、絶対的なものではないということです。価格がバンドを超えたからといって、必ず反転するわけではありません。常に相場環境全体を見ながら、総合的に判断することが大切です。
ボリンジャーバンドは、相場のボラティリティと価格の位置関係を視覚的に把握できる優れたツールです。バンドの拡大・収縮を観察し、価格がどの位置にあるかを確認することで、エントリーやエグジットのタイミングを計ることができます。
ただし、どんなテクニカル指標も万能ではありません。複数の指標を組み合わせ、リスク管理を徹底しながら、自分に合ったトレードスタイルを確立していくことが、長期的な成功への道となるでしょう。