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【テクニカル分析】トレンドラインとレジスタンスライン

作成日:2025-09-30 更新日:2025-09-30

仮想通貨トレードにおいて、価格の動きを予測するための最も基本的かつ強力なツールが「トレンドライン」と「レジスタンスライン」です。これらは世界中のトレーダーが注目する重要なラインであり、マスターすることでエントリーとエグジットのタイミングを大幅に改善できます。

本記事では、これらのテクニカル分析手法の基本概念から実践的な使い方まで、初心者にも分かりやすく解説します。

トレンドラインとは

トレンドラインは、価格チャート上の安値同士、または高値同士を結んだ直線のことです。市場のトレンド(方向性)を視覚的に示すために使用されます。

トレンドラインの種類

上昇トレンドライン(サポートライン)

連続する安値を結んだ右肩上がりのラインです。価格が下落してもこのラインで支えられ、再び上昇する傾向があることを示します。

下降トレンドライン(レジスタンスライン)

連続する高値を結んだ右肩下がりのラインです。価格が上昇してもこのラインで抑えられ、再び下落する傾向があることを示します。

トレンドラインの役割

トレンドラインは以下の役割を果たします。

  • 現在の市場トレンドの方向性を明確化
  • 将来の価格の支持帯(サポート)や抵抗帯(レジスタンス)の予測
  • トレンド転換のシグナル検出

レジスタンスラインとサポートラインとは

レジスタンスライン(抵抗線)

価格が上昇する際に、過去に何度も跳ね返されている価格帯を水平に結んだラインです。このラインは「売り圧力」が強く、価格が突破しにくい天井のような役割を果たします。

レジスタンスラインが機能する理由

  • その価格帯で買いポジションを持っているトレーダーが損益分岐点で売却
  • その価格帯を過去の高値と認識しているトレーダーが売りを仕掛ける
  • 心理的な節目(例:BTC 50,000ドル、100,000ドルなど)

サポートライン(支持線)

価格が下落する際に、過去に何度も支えられている価格帯を水平に結んだラインです。このラインは「買い圧力」が強く、価格が下がりにくい床のような役割を果たします。

サポートラインが機能する理由

  • その価格帯で売りポジションを持っているトレーダーが利益確定の買い戻し
  • その価格帯を割安と判断したトレーダーが新規買い
  • 長期保有者による押し目買い

トレンドラインの引き方

基本ルール

最低3点以上のタッチポイント

信頼性の高いトレンドラインは、少なくとも3つ以上の安値(上昇トレンド)または高値(下降トレンド)にタッチしている必要があります。タッチポイントが多いほど、そのラインの信頼性は高まります。

ヒゲと実体の使い分け

ローソク足のヒゲ(上下の細い線)を使うか、実体(太い部分)を使うかは分析者によって異なりますが、一貫性を持つことが重要です。一般的にはヒゲの先端を使う方が多いです。

時間軸の選択

短期トレード(数時間〜数日)なら1時間足や4時間足、中長期トレード(数週間〜数ヶ月)なら日足や週足でラインを引きましょう。

実践的な引き方

  1. チャートを開き、明確なトレンドを探す
  2. 上昇トレンドなら最も古い安値から次の安値へラインを引く
  3. そのラインが3つ目の安値にもタッチするか確認
  4. タッチしない場合は角度を微調整
  5. 多くのポイントにタッチするラインが最適

レジスタンスライン・サポートラインの引き方

水平ラインの引き方

明確な価格帯を見つける

チャートを左から右へスキャンし、価格が何度も跳ね返されている水平な価格帯を探します。

複数のタッチポイント

最低でも2回以上、理想的には3回以上その価格帯でタッチまたは跳ね返りがあることを確認します。

ゾーンとして捉える

完璧に一致する1本のラインではなく、数%の幅を持った「ゾーン」として捉えることが実践的です。例えばBTCが30,000ドル付近で何度も反発している場合、29,800〜30,200ドルをレジスタンスゾーンと考えます。

ラインの優先順位

すべてのラインが同じ重要性を持つわけではありません。以下のラインは特に重要です。

  • 週足や月足で確認できるライン
  • 何度も機能している歴史的なライン
  • 心理的な節目の価格(キリの良い数字)
  • 出来高が多いポイント

実際の使い方:トレード戦略

エントリーポイントの判断

上昇トレンドでの押し目買い

上昇トレンドライン付近まで価格が下落したら買いエントリーを検討します。ラインタッチ後に反発の兆候(陽線の出現、出来高の増加など)を確認してからエントリーすると確実性が高まります。

レジスタンスブレイクアウト

価格が強力なレジスタンスラインを明確に上抜けた場合、大きな上昇トレンドの始まりとなる可能性があります。ブレイクアウト後の押し目(元のレジスタンスがサポートに転換)で買うのが理想的です。

サポート割れでの売り

価格が重要なサポートラインを下抜けた場合、下落トレンドへの転換シグナルとなります。ただし「ダマシ」も多いため、他のインジケーターとの組み合わせが重要です。

損切りラインの設定

トレンドラインやサポート・レジスタンスラインは、損切りラインの設定にも有効です。

  • 上昇トレンドで買いポジションを持つ場合:トレンドラインの少し下に損切りを設定
  • レジスタンスブレイクで買う場合:元のレジスタンス(現在のサポート)の下に損切りを設定
  • サポート割れで売る場合:元のサポート(現在のレジスタンス)の上に損切りを設定

利益確定の目安

レジスタンスラインは利益確定の目安としても機能します。現在の価格から次の明確なレジスタンスまでの距離を測り、リスクリワード比が最低でも1:2(損失の2倍の利益)になるか確認しましょう。

注意点とダマシの回避法

ラインは絶対ではない

トレンドラインやサポート・レジスタンスラインは、必ず機能するわけではありません。市場参加者の心理が変われば簡単に破られます。

ダマシ(フェイクアウト)に注意

価格が一時的にラインを超えても、すぐに戻ってくる「ダマシ」が頻繁に起こります。特に以下の場合は慎重に。

  • 出来高が少ない状態でのブレイク
  • ヒゲだけが抜けて実体は抜けていない
  • 急激な値動きの後のブレイク

他のインジケーターとの併用

ラインだけで判断せず、以下のツールと組み合わせることでダマシを減らせます。

  • RSI(買われすぎ・売られすぎの判断)
  • MACD(トレンドの強さと転換点)
  • 出来高分析(ブレイクの信頼性確認)
  • 移動平均線(全体的なトレンド確認)

仮想通貨特有の注意点

仮想通貨市場は24時間365日稼働しており、ボラティリティが高いため、従来の株式市場と比べてダマシが多く発生します。また、取引所によって価格が異なるため、主要取引所(Binance、Coinbaseなど)のチャートを使用しましょう。

実践例:ビットコイン(BTC)チャート分析

上昇トレンドの例

2023年初頭から中盤にかけて、BTCは15,000ドルから30,000ドル超まで上昇しました。この期間、複数の安値を結ぶ明確な上昇トレンドラインが形成され、そのライン付近で何度も反発が見られました。トレンドライン付近での買いエントリーが有効に機能した期間です。

レジスタンス突破の例

BTCの60,000ドル付近は、2021年以降何度も意識されてきた強力なレジスタンスゾーンです。このラインを明確に突破した後は、新たな上昇相場の始まりとなることが多く、押し目買いのチャンスとなります。

サポート割れの例

40,000ドル付近がサポートとして機能していた時期に、このラインを明確に割り込んだ際には急落が発生しました。サポート割れは下落トレンドへの転換シグナルとして機能したケースです。

まとめ:継続的な練習が鍵

トレンドライン、レジスタンスライン、サポートラインは、テクニカル分析の基礎中の基礎です。シンプルですが、実際に機能する強力なツールです。

成功のポイント

  • 過去のチャートで練習を重ねる
  • 複数の時間軸でラインを確認する
  • 他のインジケーターと組み合わせる
  • リスク管理を徹底する(損切りは必須)
  • 市場の声(出来高、ニュース)も聞く

これらのラインは多くのトレーダーが意識しているため、自己実現的に機能する側面があります。つまり、多くの人が「ここで反発するだろう」と考えて買えば、実際に反発します。だからこそ、基本に忠実なライン引きが重要なのです。

デモトレードや少額での実践を通じて、自分なりのライン引きとトレード手法を確立していきましょう。継続的な学習と実践が、仮想通貨トレードでの成功への近道です。